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デーリー・テレグラフ(英) 2010年9月1日

イラク戦争の勝者は誰か

 イラク戦争における米軍の戦闘任務が31日に終了したことは、象徴的な意味合いが大きい。約5万人の米兵が支援的な役割を果たすため2011年末まで残留する一方で、最後の戦闘部隊は既に数週間前にイラクから撤収していたからである。

 これからは、イラク軍が国内の治安維持に責任を持つ。しかし、イラク軍は引き続き、米軍の空からの援護に依存することになる。

 とはいうものの、米軍の「イラク自由作戦」が7年半を経て、公式に終了したことは、これまでのことを振り返る適切な機会となろう。

 イラクからサダム・フセインを除去したのは正しいことだった。しかしながら、侵攻後の占領時に米軍がやったことは、ほとんど惨たんたるものだった。その結果、イラクにおける軍事作戦は、だれもが予想したよりも、長期にわたり、戦費がより多くかかり、より多くの死傷者を出すものになってしまった。

 連合軍側の死者は昨日の時点で4734人となっており、そのうち179人が英兵である。民間人の死者は控え目な推定でも約10万人とされている。

 イスラム世界における米国の立場は、計りしれないほどの打撃を受けた(ある程度は英国の立場も打撃を受けた)。イラクにおける暴力は実際に増えつつあり、アルカイダの一派である「イラク・イスラム国」がその多くを実行していると考えられている。

 もちろん、アルカイダは、米軍の侵攻前にはイラクには拠点を持っていなかった。米国とともにイラクに侵攻した英国の当時の首相、トニー・ブレア氏が、1日発売の回顧録で、この点をどのように説明しているのか関心が持たれる。

 では、イラク戦争には、戦うだけの価値があったのであろうか。それは答えるのが不可能な疑問である。なぜなら、連合軍が2003年春の時点で撤退していた場合、サダム・フセインがなにをしていたか、われわれには知る術がないからである。イラクは、レバノンに次いで、アラブの中東で最も民主的な国になっていたかもしれない。

 イラク戦争に当初から反対していたバラク・オバマ米大統領は先週末に、イラクはいまや「自らの進むべき道を自由に選ぶことができる主権を持つ独立国家」になった、と述べた。最後の米兵がイラクを去ったときに初めて、本当にそれが真実になる。その時、われわれは初めて、そういうイラクが戦って勝ち取るに値するものだったのかどうかを学び始めることになるだろう。

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