アラブ・ニューズ(サウジアラビア) 2010年3月15日
米国の叱責を喜ぶのは尚早
東エルサレムに入植者用の住宅1600戸以上を建設するとイスラエルが発表した後に起きた最善のことは、米国がイスラエルの顔面を平手打ちしたことだった。クリントン米国務長官は、発表を「イスラエルの二国間関係に対する取り組み方について、非常に否定的な兆候」と表現、続いて発表を「侮辱的」と形容することによって、前例のない形でイスラエルを侮蔑しただけでなく、和平プロセスを揺さぶり、一撃のもとでイスラエルをも揺さぶった。
クリントン長官の怒りはもっともだ。バイデン副大統領がイスラエルとパレスチナの交渉再開をまとめようとした、その時にイスラエルは東エルサレムのラマトシュロモ入植地の住宅建設を持ち出し、完全に米国の不意を突き、米国をひどく困惑させる状況に置いたからだ。
米国は、時間のかかるお役所仕事の結果で、ネタニヤフ首相も発表を知らなかったとの説明を受け入れなかった。イスラエルが故意かどうかは別にしてオバマ政権に屈辱を与えた。発表を受けてバイデン氏は、公式晩さん会でネタニヤフ氏を90分待たせた。その後にクリントン長官の尋常ではない叱責が続いた。
米国は昨年の大半の期間、ユダヤ人入植地での住宅建設凍結を試み、失敗してきた。イスラエルは、米国やパレスチナが要求してきた完全な入植凍結には、はるかに及ばないものに同意することによって、米国との意地比べで勝利を収めた。イスラエルは昨年11月、西岸での10カ月間の住宅建設中止を発表したが、エルサレム市管轄地域はイスラエル領域であり、従って建設が規制されるべき区域ではないという立場は、和平工程表のイスラエルの義務に反している。
イスラエルが今や最も緊密な同盟国である米国と対立していることにパレスチナ人が喜んでいるのは疑いないが、喜ぶには早すぎるだろう。パレスチナ人はラマトシュロモ計画が中止にならない限り、間接的な交渉に入るのは困難だろうと言ってきはしたが、そうした発表は想定されていなかった。ネタニヤフ氏は発表のタイミングについては謝罪するだろうが、その内容には謝罪しないだろう。
彼は、発表の手続きを確立し、和平プロセスの微妙な時期にそうした発表がなされないようにすると約束したが、それは、次回入植地の拡大を発表する時には慎重にするということを意味する。しかし、入植地は拡大されるのだ。
米国の叱責によりイスラエルは入植活動と対米関係について再考するのだろうか。あるいは米国の対イスラエル姿勢が変化するのだろうか。ここでも注意深さが必要である。過去の歴史が指針となるべきだ。残念ながら、過去の歴史は、そのような希望や楽観主義のいかなる可能性も提示していないのだ。
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