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デーリー・テレグラフ(英) 2009年5日25日

議員の経費悪用と極右政党

 英国国教会の最高指導者、カンタベリー大主教とヨーク大主教が昨日、極右政党、英国国民党(BNP)は国民の見解を代表していないとして、BNPに投票しないよう有権者に呼びかけた。われわれも、この怒りと嫌悪に満ちた小政党を支持すべきではないとの助言に賛同する。しかし、BNPの「脅威」を語ることには危険性がある。BNPの脅威を過剰評価してはならない理由は、BNPが過剰評価されることをなによりも好むからだ。BNPの指導部は、BNPが、強欲な下院議員、イスラム教徒地区の発展、欧州連合(EU)による植民地化などに対して「脅威」となっていると見なされたいのである。

 両大主教の呼びかけは事態を悪化させる可能性がある。というのは、その助言に従う者はBNPに投票しそうにない人たちであり、2人の発言に最もいら立つ者は、その助言と反対のことをすると見られるからだ。来月の地方選挙と欧州議会選挙で、議員の経費悪用問題への怒りからBNPに投票してはならないという2人の言葉は、政治家の意見と一致している。主要政党に対する嫌悪感は、BNPへの贈り物になる可能性はある。しかし、BNPに投票することが、経費スキャンダルに対する理解できる反応だと示唆するのは意味をなさない。

 BNPについて語らざるを得ないとき、別の側面について語るべきだ。BNPは人種差別主義者である。支持者の一部は本物のファシストであり、一部は元保守党の超反動主義者、一部は人種差別主義の筋金入り左派社会主義者だ。最近、党員リストがリークされたことはBNPにとって打撃だったはずだ。リストは、党員が老齢で、専門的実績を持たないことを暴露したからであり、それはグリフィン党首が打ち出そうとしているイメージに反するものだった。

 この極右政党に過剰反応してはならない重要な理由がもう1つある。言語道断な経費請求をしたことが暴露された議員たちが、次の総選挙で、BNPの脅威なるものを防護壁として使う可能性があるからだ。彼らは「私に投票せよ。さもないと、ファシストの進出を許すことになる」と訴えるかもしれない。これはナンセンスだ。しかし、強欲な議員にこの戦術を使わせないようにするには、システムを改善して彼らを引退させるか、政党候補として公認しないことだ。

 主流政党の議員を淘汰することは、真の政治的使命感を持つ人を再発見する余地を作るだけでなく、既成政治家が、移民や無視されている白人労働者階級の問題に取り組まないことを利用しているBNPの基盤を切り崩す。経費スキャンダルを受けて政治を刷新し、議員の使命を強調することは、これらの難しい問題を克服し、大主教が非難した人種差別主義を根絶する助けにもなる。

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