米与野党、政府閉鎖回避へ原則合意


 米議会与野党は11日、メキシコ国境の壁建設をめぐり、政府機関の一部閉鎖を回避するための原則合意に達した。複数の米メディアが報じた。政府閉鎖の回避には、暫定予算の期限となる15日までにトランプ米大統領が議会の予算案に署名することが必要となるが、同日テキサス州で行われた集会でトランプ氏は、合意を受け入れて署名するかどうかについて明言しなかった。

 民主党議員らと交渉した共和党のシェルビー上院議員は「われわれは合意に達した」と強調。トランプ氏による署名の可能性については「そうだと思う。われわれはそれを願っている」と語った。

 米メディアによると、合意では「物理的な障壁」として国境沿い約90キロ分の13億7500億ドル(1500億円)を予算計上。これまでトランプ氏はメキシコ国境の壁や鉄柵302キロ以上の建設のために57億ドル(6300億円)を要求してきたが、合意内容はこれを大幅に下回る。

 一方で、これまで民主党は、メキシコ国境の壁は「無駄」との強硬な姿勢を崩さず、予算計上を認めてこなかった。こうした立場から歩み寄る姿勢も見せた形だ。

 トランプ氏は、米南部テキサス州エルパソで行われた集会で、合意について「前進かもしれないが、そうでないかもしれない」と発言し、評価を避けた。メキシコ国境の壁については、「議会がどういう合意を結ぼうとも建設する」と改めて強い決意を示し、「障壁」とされたことへの不満もうかがわせた。

 トランプ氏に近いFOXニュースのショーン・ハニティー氏は同日の番組で、合意について「ゴミのような妥協」と批判した。こうした声も上がる中、トランプ氏が議会の予算案に署名するかどうかが政府閉鎖回避の焦点となる。

 米国では、トランプ氏の求める国境の「壁」建設費の予算計上をめぐって与野党が対立し、昨年12月から先月25日に政府閉鎖を3週間解除する暫定予算が成立するまで過去最長35日間の政府閉鎖の事態になった。

(ワシントン山崎洋介)