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知的財産盗む中国に対処


ボルトン米大統領補佐官単独インタビュー

 2回目の米朝首脳会談が月内に開催されるとみられ、中国との貿易交渉も間もなく期限を迎える。米ワシントンのホワイトハウスで、安全保障問題などでトランプ米大統領を支えるボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)に東アジア、中東情勢について聞いた。(ワシントン・タイムズ特約)

将来の軍事的不均衡回避

中国との貿易交渉が進められている。主要な課題は何か。

ボルトン米大統領補佐官

1月28日、ホワイトハウスで記者会見するボルトン米大統領補佐官(AFP時事)

 中国は長年、国際貿易体制を悪用してきた。米国、欧州、日本から知的財産を盗み出し、強制的に技術を移転させ、外国の企業や投資家を不公正に扱ってきた。司法制度は、独立しておらず、一貫性がない。これらのおかげで中国は豊かになった。知的財産の研究・開発の成果を、資金を一切投入することなく手に入れ、盗み出し、米国で売れば、低価格になるのは当然だ。これによって長い期間、富が中国に移転され、その富が、軍事力に転用され、東アジア地域や米国にとって脅威になっている。そのためトランプ大統領は、経済的バランスを正し、誰もが守っているルールを中国に守らせるとともに、将来の政治・軍事力不均衡を回避するために、この経済問題に取り組んでいる。

米国が望む具体的な目標は何か。

 知的財産分野で中国に変更してほしい数多くの点を提示した。それは140項目に上る。合意はしたが、口約束で終わってしまったなどという事態にはしたくない。実際に実行することが必要だ。検証が必要だ。状況が変わったという証拠が欲しい。

中国は北朝鮮との交渉でどのような役割を果たしたか。

 これまでの交渉で、6カ国協議の一員として重要な役割を果たしてきた。トランプ大統領は、さまざまな方法を模索してきた。6カ国協議は明らかに失敗だった。そのため、金正恩氏(朝鮮労働党委員長)と直接交渉している。中国は、非核化への圧力を支持すると言っている。中国には事あるたびに、北朝鮮への経済制裁を維持してほしいと言ってきた。国境を監視しろと言ってきた。これが、2回目の米朝首脳会談を前に米国が取っている立場だ。

会談は2月末に予定されている。トランプ氏は、非核化交渉で大きな進展があったと主張してきた。

 トランプ氏は、北朝鮮は核実験も、ミサイル試射も行っていないと何度も言ってきた。北朝鮮に求めているのは、核兵器を放棄するという戦略的な決定の兆候だ。非核化が実行されれば、大統領は制裁の解除に取り掛かることができる。

金正恩氏は信用できるか。

 大統領と金氏の交渉であり、大統領はその準備はできている。私が金氏なら、大統領をだますようなことは考えない。

サウジアラビア人ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏殺害が衝撃を呼んだ。事件後、ムハンマド皇太子とは何度か話しているようだが、皇太子は本当のことを言っていると思うか。

 2週間前、ポンペオ国務長官がサウジを訪れ、殺害に関与した全員に責任を取らせるよう求めた。トランプ大統領もこの点では同じだ。一方で大統領は、サウジとの関係が非常に重要であることも明確にしている。この二つを同時に進めている。ペルシャ湾岸アラブ諸国は、イランの脅威に対抗する上でこれが重要であることを知っている。