ブラジル大統領選、13人が届け出


収監中のルラ元大統領も

 ブラジルで15日、10月7日に第1回の投票が実施される大統領選挙の立候補届け出が高等選挙裁判所において締め切られた。収賄罪で実刑判決を受けて収監中の左派系のルラ元大統領も、労働党を通じて立候補を届け出た。

ルラ元大統領

ルラ元大統領(AFP時事)

 各種世論調査では、ルラ被告が支持率で首位を走っており、往年のカリスマ政治家の実力を見せつけている。

 ただし、ブラジルでは、刑事裁判の二審で有罪判決を受けた人物は8年間被選挙権を失うことから、今年1月に収賄などで二審の有罪判決を受けたルラ氏の出馬は認められない。

 また、出馬が締め切られた直後に、検事総長がルラ氏の立候補受け付けに対して異議を申し立てている。今後、選挙裁判所は9月17日までにルラ被告の立候補申請の可否を判断する見通し。

 一方、他の候補では、軍事政権擁護や同性愛者批判など、その過激な発言から「ブラジル版トランプ」とも言われる右派で元軍人のボルソナロ前下院議員が世論調査の支持率で次点につけており、若者や保守層を中心に根強い人気を保っている。

(サンパウロ綾村悟)