米大統領、イランと「無条件で」首脳会談に意欲


 トランプ米大統領は30日、緊張が高まっているイランとの関係について「彼らが会いたいならいつでも会う用意がある」と述べ、同国のロウハニ大統領と無条件で会談する意欲があることを表明した。ホワイトハウスでイタリアのコンテ首相と会談した後の共同記者会見で述べた。

トランプ大統領(右)とコンテ伊首相

30日、米ホワイトハウスで共同記者会見するトランプ大統領(右)とコンテ伊首相(UPI)

 トランプ政権は、欧米など6カ国とイランとの核合意から5月に離脱を表明。8月にイランへの制裁を再発動するなど強硬な姿勢を示してきたが、緊張緩和に向けた対話の可能性も排除しない姿勢を示した。

 トランプ氏は「私は誰とでも会う」と強調。戦争や飢餓の可能性がある場合は特に会談する意義があるとして、6月にシンガポールで北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と会談したことを例に挙げた。

 トランプ氏はまた、イラン核合意について、「ばかげた合意だった」と改めて批判。「意義のある取り組みができるなら、会談を行う意思がある」と述べ、新たな合意に向けて再交渉することに意欲を示した。

 トランプ氏はさらに、記者から会談開催のための前提条件について問われ、「無条件だ」と明言した。

 一方、ポンぺオ米国務長官は、米CNBCのインタビューで、トランプ氏が「問題解決のためにイランと会談することを望んでいる」と指摘。イランが自国民を弾圧する姿勢を改め、核拡散を防ぐための実効性のある核合意を結ぶなら「トランプ大統領はイランと対話する用意がある」などと条件も示した。

(ワシントン山崎洋介)