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トランプ氏「エルサレムは首都」


米大使館移転正式に指示、保守派は歓迎の声

トランプ米大統領は6日、ホワイトハウスで演説し、エルサレムをイスラエルの首都と認め、商都テルアビブにある米大使館をエルサレムに移転するよう国務省に指示したと発表した。

トランプ氏

6日、ホワイトハウスで演説するトランプ米大統領(AFP=時事)

 歴代政権が堅持してきた方針の大転換で、パレスチナやアラブ諸国が反発する一方、米国内のキリスト教福音派からは歓迎の声が相次いでいる。トランプ氏は演説で「歴代大統領は移転延期が和平プロセスを進展させると信じてきたが、和平合意に全く近づいていない」と指摘。「同じやり方を繰り返して違う結果になると考えるのは愚かだ」と述べ、「エルサレムをイスラエルの首都と公式に認定するときだ」と宣言した。

 ただ、イスラエルとパレスチナに対する米国の政策に変わりはないとし、「2国家共存」についても「イスラエルとパレスチナが同意すれば支援する」と述べ、あいまいな姿勢を維持した。また2014年以来、途絶えている中東和平交渉については「米国は和平合意の推進に深く関与し続ける」と語った。またトランプ氏は、米国の意思を伝えるため、数日中にペンス副大統領が中東を訪問することを発表した。

 トランプ氏の演説を受け、ティラーソン国務長官は「大統領の決定はエルサレムにイスラエル国会や最高裁、首相官邸があるという現実と一致する。直ちに移転の準備を始める」とする声明を発表した。

 一方、エルサレムの首都認定はトランプ氏の支持基盤であるキリスト教保守派から高く評価されている。

 米有力保守派団体「家庭調査協議会」のトニー・パーキンス会長は「イスラエルと米国の歴史的な関係における画期的な出来事になった」と主張。また福音派系団体「信仰と自由連合」のラルフ・リード会長は「ユダヤ人の故郷であるエルサレムがイスラエルの『永久不可分の首都』であるという現実を認めたことに深く感謝する」との声明を発表した。

(ワシントン岩城喜之)