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ジョージア領アブハジアと南オセチア、ロシアが「併合」へ工作強化


 ロシアは、ロシア軍が2008年に侵攻し、占領を続けているジョージア(グルジア)領、アブハジアと南オセチアの「違法な併合」へ工作を強化している。バクラゼ駐米ジョージア大使が17日、フィンランドの首都ヘルシンキで行われた欧州安保協力委員会(ヘルシンキ委員会)で、両地域へのロシアによる占領の既成事実化が進んでいると訴えた。

 バクラゼ氏は「ロシアは依然、攻撃的政策を続け、国境線を引き直し、影響圏を維持しようとしている。…欧州の安全と平和の基礎を揺るがすもので非常に危険」と強調した上で、「適切な対抗策を取らなければ、取り返しのつかない事態となる」と警鐘を鳴らした。

 ヘルシンキ委員会委員、カーディン米上院議員(民主)は、ジョージアでのロシアによる破壊工作と、ロシアによる米大統領選への干渉とを関連付け、「民主主義体制を破壊することを狙った」ロシアによる(軍事作戦と非軍事的な工作を組み合わせた)ハイブリッド戦争の一環と指摘、ロシアへの警戒心をあらわにした。

 バクラゼ氏によると、ロシアはアブハジアと南オセチアへの軍事的、政治的、経済的支配を強め、1万人の兵士、3000人の情報機関員を常時駐留させている。また、ジョージアの言語や文化の排除が進められているという。

 バクラゼ氏は、平和的な解決を求める一方で、「ロシア・ジョージア紛争を解決に向かわせるには、米国の強い指導力が不可欠」と米国による関与に期待を表明した。ロシアは、アブハジアと南オセチア侵攻後、両者の独立を一方的に承認したが、ジョージアはじめほとんどの国は承認していない。

(ワシントン・タイムズ特約)