シリア政府軍、化学兵器使用か?


子供を含む21人が呼吸困難に

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 シリアの首都ダマスカス近郊にある反体制派地域で22日、シリア政府による化学兵器を使用したとみられる攻撃があり、英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団」によると、子供6人、女性6人を含む少なくとも21人が呼吸困難に陥った。

 標的とされたのは、政府軍の包囲作戦が続く東グータ地区のドゥマ。現地の病院の医師によると、患者らからは「漂白剤か塩素のような臭い」がし、患者らには、「呼吸困難や呼吸器の炎症、目の充血、せき」などの症状が見られたという。

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22日、ダマスカス近郊のドゥーマで、化学兵器を使用したとみられる攻撃を受け、病院で幼児に酸素マスクを当てるシリアの少女(AFP=時事)

 国連と化学兵器禁止機関(OPCW)は昨年10月26日、国連安全保障理事会に、「シリアのアサド政権が昨年4月4日、イドリブ県で猛毒のサリンガスを100人以上の市民に向け使用した」と報告しており、アサド政権による化学兵器使用が続いている。

(カイロ鈴木眞吉)