朝米実務交渉やり直し、非核化の概念明確に


韓国紙セゲイルボ

 朝米首脳の2回目の“核談判”が合意文すら出せずに決裂した。今後、非核化の動きを蘇(よみがえ)らせようとするなら次の点に留意しなければならない。

トランプ米大統領

2回目の米朝首脳会談の合間に並んで歩くトランプ米大統領(右)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=2月28日、ハノイ(AFP時事)

 まず、第2回会談後に漂流する恐れがある実務交渉を「やり直す」という姿勢で再開しなければならない。「韓半島非核化」の概念から明確にすることが必要だ。そして互いに一歩退いて、交渉することが重要だ。米国は北朝鮮の核計画全体を初めから全部扱おうとせず、北朝鮮もやはり寧辺核廃棄で制裁の全面的解除を要求してはならない。本当のゲームはこれからだという気持ちで会談に臨まなければならない。

 次に、南北経済協力の場合、非核化とバランスを取りながら進めなければならない。文在寅政府は第2回会談後、新韓半島体制構築の旗の下に全般的な南北経済協力を推進する計画だった。だが会談が決裂した状況で、制裁の緩みを招く南北経済協力を始めることが果たして適切なのか疑問だ。

 第3に、非核化に対する韓国の主人意識が必要だ。文大統領は最近、「韓半島の運命の主人はわれわれ」だと語った。その通りだが、南北経済協力だけでなく非核化に対する主人意識も必要だ。今まで文政府は北朝鮮の核を「朝米間の問題」と見なし仲人役に専念してきた。実際の結婚はわれわれが行うのにだ。支度金の準備だけせずに、婚約者が匕首(ひしゅ)を隠してはいないか、警戒を緩めてはならない。

(金載千西江大教授、3月1日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。