韓国の地位上昇と外国人の韓国語能力


韓国紙セゲイルボ

 韓国への移住者の中で、教育水準や社会的地位が低いほど韓国語ができないと見なされるが、その仮説はいつも棄却される。教育水準が高くて専門職・管理職に従事する外国人の中でも韓国語ができない人を探すのは難しくないからだ。彼らは韓国語でなく英語だけで疎通できるので、不便さを感じないからだ。

 その半面、工場、建設現場、農場、飲食店などで従事する低熟練外国人労働者は大部分、韓国語が上手だ。韓国語が彼らの業務と密接な関連があるためだ。

 また結婚による移住者は家庭で韓国語を使っているため、他類型の移住者とは比較にならないほど韓国語が上手(うま)い。しかし配偶者または子供と彼らの母国語を使っている場合は韓国語が苦手だ。英語のネーティブスピーカーの中にそういう事例が特に多い。

 最近は韓国語を学ばずに生活する移住者が珍しくなったが、20~30年前には大部分が学ばなかった。筆者は研究資料収集のために日本と中国を何回も訪問したが、当時、現地で会った外国人は皆が日本語または中国語をよく駆使した。“現地語駆使能力”が彼らの核心的な人的資本だったためだ。

 韓国語が上手な外国人の数が過去より大幅に増加したのは“韓国語駆使能力”がやはり人的資本として通用していることを意味する。韓国の国際的地位がさらに高まれば、国内の滞留外国人で韓国語を学ばないで過ごす人を探すのはより一層難しくなるだろう。

 ところが、その時にも“英語崇拝文化”が消えないだろうという予感がするのはなぜであろうか。

(薛東勲(ソルドンフン)全北大社会科学研究所長、10月11日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。