世界日報 Web版

3日間に及んだ文在寅韓国大統領の北朝鮮…


 3日間に及んだ文在寅韓国大統領の北朝鮮訪問と南北の首脳会談は、金正恩朝鮮労働党委員長の年内ソウル訪問などサプライズを交え、米朝首脳の再会談実現へムードの盛り上げに腐心した。

 最終日に、北朝鮮が「革命の聖地」と宣伝する白頭山に一緒に登ったのもサプライズだった。好天に恵まれ、山頂のカルデラ湖「天池」をバックに両首脳が夫人らと共に記念写真に収まった。

 白頭山は中朝国境にある北朝鮮最高峰(標高2744㍍)。中国側は長白山と呼んでいる。檀君神話との関係で、朝鮮半島では白頭山信仰が生まれ、民族の聖地でもある。

 北朝鮮がこの山を「革命の聖地」とするのは、抗日ゲリラ時代に故金日成主席が拠点としたためである。息子の故金正日総書記は1942年2月16日に白頭山中で誕生したとされている。しかし実際のところ、正日氏は1941年の同月同日、ソ連(ロシア)の極東地域で生まれたという説が有力だ。

 金王朝の3代目を正恩氏が継いだ頃から「白頭血統」という言葉が北朝鮮で使われ出した。祖父からの白頭山神話を権威付けに利用するためとみられる。一方で、自身の母親が在日朝鮮人だったという出自のコンプレックスがあるとの見方もある。

 いずれにせよ文氏の白頭山訪問は、正恩氏の権威付けに大いに役立っただろう。もちろん半島の統一を見据え、韓国の人々に対して、こちらが本家なんだというアピール効果も狙ったに違いない。