世界日報 Web版

歴史動かせるか「板門店会談」


韓国紙セゲイルボ

冷戦の幕開けたヤルタ会談

 1945年2月、旧ソ連クリミア半島の休養地ヤルタにフランクリン・ルーズベルト米大統領、ウィンストン・チャーチル英首相、ヨシフ・スターリン・ソ連共産党書記長が集まった。ドイツ分割占領など戦後処理の原則を定めたヤルタ会談だ。学者たちはこの会談を「ソ連外交の金字塔」だと呼ぶ。

ヤルタ会談

1945年2月9日、旧ソ連クリミア半島ヤルタで開かれた連合国首脳会談。左からチャーチル英首相、ルーズベルト米大統領、スターリン・ソ連最高指導者(UPI)

 アンソニー・イーデン英外相は、「スターリンだけが自身が願うことを明確に知っていた」として、外交の成果は熱弁を振るう人に帰すのではなく、スターリンのように願うものに執拗(しつよう)に食い下がる根性があってこそ、成果を上げることができると言った。

 ヤルタ会談は米国中心の西側とソ連中心の共産圏が対抗する冷戦体制の幕を開けたといわれる。

 今月27日、板門店で南北首脳会談が開かれる。板門店の公式名称は「共同警備区域(JSA)」だ。韓国動乱当時、厳しい交渉の末に停戦協定が締結された。それから60年余り、敵対状態がよく保存された珍しい場所に挙げられる。“冷戦の博物館”韓半島を象徴する空間だ。5月中に開く米朝首脳会談の有力な候補地の一つでもある。

 南北、米朝首脳会談は韓半島の運命を決定する分岐点だ。南北首脳会談は米朝首脳会談の前哨戦だ。南北首脳会談は3回目だが、今回は状況が異なる。北朝鮮は核兵器を保有しており、遠からず全世界に核脅威を加える実質的能力を備えることになる。今回の会談で非核化に関する合意を引き出せなければ、米朝首脳会談の成功が不透明になり、対北軍事オプションがまた前面に浮上するだろう。

 南北首脳会談の議題も明確に決まっていない。趙明均統一部長官は3月29日、高官級会談後、議題について、「韓半島非核化、平和体制、南北関係進展」とし、「北側も大きく考えは違わない」と言った。しかし、その後特別な進展がない。

 文在寅大統領が決意と集中力を見せるべきだ。文大統領とドナルド・トランプ米大統領の任期内に北朝鮮の非核化を完了して韓半島平和を固める絶好の機会であり、南北首脳会談合意文に北朝鮮の非核化の原則と方向が必ず込められなければならない。中身のない合意で機会を流してはならない。

 首脳会談は歴史を決定したりする。非核化問題を重点的に扱う今回の南北首脳会談で冷戦の遺物を完全に廃棄して歴史の新しい場を開くことを望む。そして後日、国際政治学の書籍に「板門店会談」として記されることを希望する。

(朴完奎首席論説委員、4月6日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。