京城喫茶店の変遷史


植民地下のソウルの姿描く

 いつも韓国の政治情勢や南北情勢などを扱う小欄だが、秋の訪れとともに少し文化的な話題を取り上げて、韓国ソウルの別の顔を覗(のぞ)いてみることにする。

 「月刊朝鮮」(10月号)に掲載された金泰完(キムテワン)同誌編集長による「京城喫茶店の変遷史」は植民地下とはいえ、近代化が始まり「モダニズム」の時代を迎えた京城=ソウルの姿を生き生きと伝えている。

 喫茶店はわが国でも既に“絶滅危惧種”となった。アメリカ式のコーヒーショップが幅を利かせ、じっくりと腰を据えて本を読んだり、スポーツ新聞を広げたり、曲をリクエストしたりできる場はなくなっている。


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