国家的失敗に直面する北の核兵器保有戦略


韓国紙セゲイルボ

 北朝鮮は核保有戦略で一貫している。国際社会の激烈な反対と圧力にもかかわらず、先軍政治と首領体制擁護という一念で、民生を犠牲にして核開発に全投入してきた。その結果、核兵器は保有することになったが、安保は不安定化し、国際制裁が強化された結果、金正恩(キムジョンウン)体制の将来も保障が難しくなった。南北関係は破綻し、伝統的友好国の中国との関係も疎遠になった。北朝鮮政権が核兵器開発戦略を誤って選択し推進した結果だ。

 半面、韓国は非核戦略を選択し一貫して推進してきた。北朝鮮の核兵器開発と脅威で安保が不安になったが、韓米同盟に基づいて、核開発をせずに核抑止力を得ることになった。韓国の核不拡散と原子力の平和的利用能力を信頼した米国は昨年、韓米原子力協力協定改正交渉で、韓国の核廃棄物処理のための共同研究にも合意し、韓米間に原子力と関連した高位協議体を定期的に稼働させることになったのだ。

 今回のワシントン核安保首脳会議に参加したオバマ米大統領、習近平中国国家主席、安倍晋三日本首相と朴槿恵(パククネ)大統領は両者および3者会談を行って、北核阻止のための対策を緊密に協議し共感を導き出した。

 核兵器保有戦略を推進してきた北朝鮮は戦略の失敗だけでなく、国家的失敗に直面している。韓国は北朝鮮の戦略を羨(うらや)んだり真似(まね)る必要はない。何より米国をはじめとする世界が韓国を引き続き支持し、応援できるように、全国民が固く団結して、条件を作らなければならないだろう。

(韓庸燮(ハンヨンソプ)国防大安保大学院教授、4月1日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。