「核の代わりに経済」北朝鮮はイラン見習え


韓国紙セゲイルボ

 イラン総選挙が改革・中道派の大勝利に終わった。核交渉妥結後、初めて行われたこの選挙の結果は西側の経済制裁解除による変化を評価する民心が反映されたと分析される。イラン国民は「核」の代わりに「経済」を選択したのだ。

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テヘランでイラン国会選・専門家会議選の投票を終えた市民=2月26日(AFP=時事)

 イランのこの選択は核武装の岐路に立った北朝鮮にも示唆するところが大きい。国連安全保障理事会は北の核・ミサイル開発に使われる外貨と物品の流入を全方向で遮断する史上最強の制裁案を全会一致で採択した。

 北朝鮮当局は今年の新年の辞で5月の労働党7回党大会が北朝鮮の未来路程に対する「きらびやかな設計図」を広げるものと宣伝し、「経済強国建設に総力を集中して、国の経済発展と人民生活向上で新しい転換」を成し遂げると宣言した。

 しかし、テロ組織さえネットワークに連結している世の中で、北朝鮮だけが世界と遮断され、北東アジアの大きい構造的空白として残って延命するという発想は21世紀とは全くそぐわない。党大会が将来に対する「空しい設計図」を確認する席になる可能性が大きい。

 北朝鮮は核より経済を選んだイランからなぜ学ぼうとしないのか。核兵器でなく経済と協力の中に北朝鮮が生きる道があるということを北朝鮮当局は悟らなければならない。

 中国さえも対北朝鮮制裁に積極的に乗り出している中で、北朝鮮がまだ核を前面に出して並進路線の成功を夢見ているのは残念なことだ。

(李相賢(イサンヒョン)世宗研究所研究企画本部長、3月4日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。