「南北統一」における韓中関係の重要性


韓国紙セゲイルボ

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5月26日、ソウルの韓国外務省で開かれた会談で握手する韓国の尹炳世外相(右)と中国の王毅外相(EPA時事)

 5月末に訪韓した中国の王毅外相は、「韓国をより一層緊密な協力パートナーとして選択しようとする」と語った。

 これは昨年12月、バイデン米副大統領が「米国の反対側にベッティングする(賭ける)ことは良いベッティングでない」と語ったこととオーバーラップされ、米中関係の中で韓国の位置付けを圧縮的に表現するものと受け止められた。

 中国の浮上と米中関係の変化は、韓国に脅威と機会を同時に提供しているが、朴槿恵(パククネ)政府は今まで韓中関係と韓米関係を比較的よく管理してきている。われわれはこの機会を活用して、韓国外交の最大課題である北朝鮮の核開発を放棄させて、北を改革と開放の道に誘導しなければならない。

 中国が敵対的な国家と国境を接したがらないのは当然だ。韓中関係の重要性がここに現れる。中国が韓国を敵対的な国家と認識しないように改善していかなければならない。

 中国の一部学者の間に北朝鮮放棄論が出てきている。中国が北朝鮮を保護し支援しなければならない義務を放棄しようということで、事実上、北朝鮮崩壊を容認する主張だ。

 従って東アジア秩序再編をめぐり米日同盟と向き合っている中国の立場では、韓国との友好関係が戦略的に切実に必要だ。習主席が金正恩(キムジョンウン)に会う前に韓国を先に訪問する理由が、正にこのような変化のためだ。

 韓米同盟と韓中協力の一方を選択しなければならないという強迫観念を先に持つ必要はない。われわれの国益を追って、米中との関係をともに発展させていくことができ、それでこそ「統一大当たり」も実現することができる。

(鄭璡永〈チョンジニョン〉慶煕大教授・国際学、5月30日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。