北朝鮮の「怪しい平和攻勢」どのように対応するか


韓国紙セゲイルボ

 北朝鮮が繰り返し「相互誹謗(ひぼう)中断」を提案している。一部ではこれまで通り今後冒すかもしれない挑発に対する「名分準備」だという分析がある。過去の例から見て、今回の提案も、何か起こす前の「どうも怪しい平和攻勢」とみられている理由だ。

 朴槿恵(パククネ)大統領は「こういう時であればあるほど、より一層対南挑発などに徹底的に備えて、安保態勢に万全を期すように」と注文した。

 また、「北朝鮮が自ら変化しないならば、変化する環境をつくり出す」とも警告した。韓米は動員訓練だけにとどまらず、ミサイル防衛(MD)体系現実化に向かうこともあり得るという間接メッセージである。

 ここでロシアと中国の態度に注目する必要がある。ラブロフ露外相は北朝鮮の「重大提案」を「条件なしの6カ国協議参加」とみた。その上で中国と共に交渉のために共助していることを明らかにした。これは中露が核動員訓練およびMD体系が韓半島で続かないことを望む内心を表したとみることができる。

 このような状況を総合すると、最も良い軟着陸は韓国政府の離散家族再会提案に北が呼応して関係改善議論のための踏み台を作ることだ。政府は離散家族再会だけに集中するより、包括的議論ができる当局者間高位級会談で、交渉のため転機を作る必要がある。すなわち南北間対話の出口を開くために必要なことは柔軟な姿勢だ。

 今年は韓半島平和時代を開いていく重要な年だ。北朝鮮の内心が見えるこの時点で、危機予防のための初めのボタンが南北関係改善の突破口になることも、相互敵対の新しい開始になり得る。

(朴正鎮〈パクジョンジン〉慶南大教授・政治外交学、1月24日付)