バルセロナ車暴走、逃走中の実行犯を射殺


 スペインからの報道によると、バルセロナで車を暴走させ、13人を死亡させ逃走中だった男が21日、バルセロナ近郊スビラッツで潜伏していたところを警察に射殺された。死亡したのはユネス・アブーヤアクーブ容疑者(22)で、偽の自爆ベルトを着用し「アラーアクバル(アラビア語で神は偉大なりの意)」と叫んだ後、射殺されたという。

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21日、スペイン東部バルセロナ近郊のアブーヤアクーブ容疑者射殺現場(AFP=時事)

 同容疑者は、逃走用の車を奪う時にも1人射殺しており、結果的に一連のテロで15人の犠牲者を出したことになる。カタルーニャ州政府のカルラス・プッチダモン首相は、十数人が数カ月前から準備していた一連のテロを未然に阻止できなかったことについて「実行犯は全員若く犯罪歴もなかったため、察知できなかった」と釈明した。

 主犯格の元イマーム(導師)で若者らを扇動したとされるサティ容疑者をはじめ、実行犯は全員モロッコ人だった。カタルーニャ州には現在、約20万人のモロッコ出身者がおり、特に未成年者を含む若者の間で聖戦思想が広がっている実態があることをプッチダモン首相は認めている。

(パリ安倍雅信)