「生活レベルでの判断」を懸念


浅野和生

 2014年9月のスコットランド独立住民投票において、分離派の大きな声と、スコットランド議会でのスコットランド民族党(SNP)の過半数という情勢でも、小差で残留が決まったように、イギリスは、先の見えない変革には容易に踏み出さない傾向がある。今回も、声の大きな政治家やマスコミは別として、声なき声は最終的に現状維持、つまり欧州連合(EU)残留を最終的に選択すると考えていた。しかし、結果的に、小差ながら離脱が多数を占めたことは、イギリス人の多数に現状への不満から変化を望む底流があり、それが移民問題などを通じてEU離脱と結びつけられたのだろう。


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