揺れる北東アジア情勢  韓中日首脳会議の開催急げ


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記者会見に臨む3首脳。右から野田佳彦首相、李明博韓国大統領、温家宝中国首相(いずれも当時)!2012年5月13日、北京(AFP!時事)

 2013年の北東アジアは、北朝鮮の挑発と日本の右傾化に伴う過去の歴史・領土対立、中国の勢力拡張の動きなどで静かな日がなかった。2008年以後、毎年開催されていた韓中日首脳会議まで、対立の谷を越えることができず失敗に終わっている。

 外交安保専門家たちは、北東アジア各国首脳らが執権初年度の今年、互いに鋭い探索の動きを広げたとすれば、14年からは本格的な力比べに入る可能性が大きいと展望する。

 朴槿恵大統領は今年、周辺4強中、日本を除いた米中露と首脳会談を行った。日本とは安保・経済分野で協力が必要だが、過去の歴史・領土対立のために、なかなか韓日首脳会談のタイミングを捉えられずにいる。

 韓国政府は韓日首脳会談の場合、開催自体が重要なことでなく、首脳が会って、どんな内容を話して合意するかが重要だが、そのような側面で、まだ条件が整わなかったというものだ。相手の口だけを見詰めているこういう苦しい局面は、年を越しても当分持続するものとみられる。

 ボン・ヨンシク峨山政策研究院専任研究員は、「韓国の立場で見れば、安倍政権の配慮外交は、その真正性を十分に認めるほどの行動が伴わない『2%不足した外交』の反復だった」とし、「半面、安倍首相はこれまで非常に節制して譲歩したと信じているから、14年にも、今と違った外交形態を示す確率は高くない」と見通した。

 韓半島をめぐるこうした複雑な対立構図を解いていくためには、一時的な感情や、時流に便乗せずに、長期的に国益を極大化できる賢明な外交戦略と知恵が必要だ。

 元駐日大使だった申珏秀(シンカクス)国立外交院国際法センター長は最近、「北東アジア全体の脈絡で韓日関係を眺めなければならない。われわれの国益は周辺国と政治・外交・安保・経済・文化など多様な分野で複雑に非対称的に連結している」とし、「従って、こういう複雑な連携を無視して韓日関係だけに目を置くことになれば、大きい脈絡での国益をなくす愚を犯す恐れがある」と指摘した。

 これは単に韓日関係だけでなく、南北、韓米、韓中、韓露関係などにみな適用される助言だ。

 北東アジア対立解決のための具体的措置として、韓中日首脳会議開催を提案する意見もある。

 朴栄濬(パクヨンジュン)国防対安保大学院教授は、「今年、韓国開催が予定されていた韓中日首脳会議を一刻も早く主催する必要がある」としながら、「首脳会談で、日本と中国にもうこれ以上の状況悪化を防止することを促して、3国間の信頼構築方案を真剣に提案する必要がある」と助言した。

(金桐鎮〈キムドンジン〉記者、12月10日付)