中国の法制重視を見誤るな


ペマ・ギャルポ

法で共産党支配を徹底

桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ

 最近、中国共産党の第18期中央委員会第4回総会が開催され、今後は法制度を重視することを決定したと大きく報道された。

 日本の新聞によってはあたかも法治国家に移行するかのような印象を与える記事も出ている。しかし、残念ながらそれは大きな誤解である。中国は今回の大会もコミュニケのような形で今後も共産党の指導を強化し、共産党の下で政治を行うことを明言している。従って、新しい法治制度というものは、あくまでも共産党の政策を徹底し、習近平体制をより強化するための縛りをつけるためのものに過ぎない。


...【全文を読む】
記事の全文をご覧になるには会員登録が必要です。
新規会員登録へ
ログインへ