対テロ戦で忍耐と協力要請―米大統領
巨額負担に国民の反発も
【ワシントン7日時事】ブッシュ米大統領が七日に行った演説は、十一日の同時テロ二年を前に「テロとの戦い」の重要性を改めて訴え、国民の忍耐と協力を求める狙いがある。イラクでの治安悪化などでブッシュ政権への批判が高まり、支持率も就任以来、最低の水準に落ち込む中、ブッシュ大統領は、目先の事象にとらわれることなく、イラクの民主化により「中東の平和」を確立する意義を強調することに主眼を置いた。
大統領は演説で、「中東は発展と平和の場所にならなければ、米国やその他の自由諸国の国民の生命をさらに奪う暴力とテロの拠点になる」と指摘。そのためにあらゆる努力と出費をいとわない姿勢を明確にした。
テロとの戦いに勝利しなければ、さらに大きな犠牲を伴う事態が予想されるとし、その他の諸国にもイラクの治安維持や復興で協力を促すことを意識したものだ。
米世論調査機関ゾグビー・インターナショナルが六日公表した最新の調査によると、ブッシュ大統領の仕事に対する不支持は54%で、支持の45%を上回った。その他の世論調査でも、大統領支持率は就任後、最低を記録するものが目立ち始めている。
ブッシュ大統領がイラクとアフガニスタンの復興などのため、議会に要請した八百七十億ドル(約十兆二千億円)の追加支出は、年間の教育予算などを大きく上回る。雇用回復が遅れる中の「巨額負担は国民の理解が得られず、支持率低迷に拍車を掛けるのではないか」(CNNテレビ)との指摘も出ている。