世界経済、1%減速も―イラク戦長期化で
世銀総裁会見
【ワシントン2日時事】世界銀行のウォルフェンソン総裁は一日、時事通信との単独会見に応じ、イラク戦争の経済的影響に関して、長期化した場合には世界経済全体の成長率を1%程度押し下げると指摘し、強い懸念を表明した。また、イラクの戦後復興支援に向け、国連と協議を開始したことも明らかにした。米英軍による対イラク開戦後、総裁が日本の報道機関のインタビューに応じたのは初めて。
ウォルフェンソン総裁は原油価格の高騰に加え、投資・消費意欲の世界的な減退に警戒感を示した上で、「戦争の期間次第だが、(世界経済の成長率を)0・5−1%程度押し下げる影響がある」と言明した。
巨額のイラク戦後復興に関連して、総裁は「国連主導の形が必要だ」と強調。既に国連と協議を始め、世銀は支援準備に入ったと語った。また、一九八○−二○○一年の間に同国の一人当たり国内総生産(GDP)が三分の一以下に激減したと指摘。「戦争の(国民生活への)影響を査定する必要がある」と強調し、戦争終結後に自ら現地入りする意向を表明した。
さらに総裁は、イラクはデフォルト(債務不履行)状態にあるものの、世銀融資再開は容易だとの認識を示した。同国の世銀に対する債務残高は八千二百万ドル(約九十七億円)だとした上で、融資再開条件となる債務全額の返済は「原油収入で支払えるレベル」と指摘した。