「失敗」批判に“反撃”―米マイヤーズ議長
幹部の同意で決定―「必要なものはある」
「メディアは敗北主義」―作戦評価する識者
【ワシントン支局1日】「だいたい、一度も見ていないものを批判するなんて、横柄じゃないか」――。イラク戦争をめぐり、主要メディアが「泥沼化」の懸念や作戦の「失敗」を報じる中、米国のマイヤーズ統合参謀本部議長は一日の記者会見で、今までになく熱のこもった調子で“反撃”に出た。
これまでにメディアが伝えた批判は、「国防総省が地上部隊を大幅削減した結果、今になって“穴”をふさごうと躍起になっている」といったもの。主に現職・退役の「軍幹部」らの発言が根拠になっており、批判のやり玉に挙がっているのは、「作戦計画担当者の進言を無視した」とされるラムズフェルド国防長官だ。
同日の会見で、この批判について改めて質問が出た時、マイヤーズ議長は、先に答えようとしたラムズフェルド長官をさえぎって発言許可を求め、「(批判は)誤っており、真実とは似てもいない。勇敢に戦っているわれわれの兵士に害をもたらすものだ」と逆に批判した。
さらに「中央軍のフランクス司令官が求めたもので、受け取っていないものはない」「作戦は、戦争の初日から修正が始まる」などと、ボルテージは上がる一方。記者団から「議長は今までになく、生き生きしている」との声まで出た。
ラムズフェルド長官も、「彼らは大人で、みんな“四つ星”(大将)。ブッシュ大統領の前に座り、その目を見て『必要なものはすべてあります』と言った」と述べ、作戦は関係する軍の幹部全員の同意の上で決定されたと主張した。
今回のイラク戦についてはリベラル・メディアを中心に批判が出ているが、一方で、作戦を高く評価する声もある。かつてサッチャー元英首相の特別顧問を務めた米UPI通信社のジョン・オサリバン編集長もその一人だ。
同編集長は一日、「思慮ある識者は、最良の時には予言をしないものだ」と前置きした上で、「だが、有力メディアに敗北主義がはびこる中では、あえて危険を冒したくなる」とし、「イラクの抵抗は間もなく完全に崩壊する」と断言した。
同編集長は、米英軍の前進を「劇的」と評価。イラク軍の「予想を上回る抵抗」については、「前進を遅れさせたかもしれないが、停止させるには至っていない」と指摘した。また、当初に期待された市民や兵士による大規模な蜂起が起きていないのは、バース党や治安機関による厳しい監視が理由だと分析している。