イラクの人権状況は「劣悪」―米人権報告書
中国には一定の評価
【ワシントン31日時事】米国務省は三十一日、世界百九十六カ国・地域に関する二○○二年の人権報告を発表した。報告書は米英軍が交戦中のイラクについて、「反政府勢力に属しているというだけの理由で国民が処刑されていると伝えられる」などとし、フセイン政権下の人権状況が「劣悪である」と断じた。
報告書は、イラクの共和国防衛隊や他の治安組織が「広範かつ組織的な人権侵害を繰り広げている」と断定。反体制勢力や民族、宗教的な少数派が殺害、拷問、暴行、投獄などに遭っていると強調した。
報告書は中国について、チベット独立派への死刑判決など「引き続き深刻な人権侵害」がみられると指摘しながらも、その一方で法治主義や民主化の分野で制度改革が実行されるなど、一定の前進があったと認めた。
北朝鮮に関しては、「非民主的体制の国家で多数の人権侵害が起きることは、驚くに当たらない」と論評。同国で、拷問や法的手続きを省略した処刑、極めて非人道的環境での受刑者の強制労働など「組織的かつ甚大な人権侵害がみられる」と厳しい評価を下した。