イラク、連日の米英批判―米「もう十分」と退席
安保理の公開協議
【ニューヨーク27日池本拓】国連安全保障理事会は二十七日も、イラク問題で公開協議を開いた。イラクのアルドゥリ国連大使は前日に引き続き、強烈な米国批判を展開。米国のネグロポンテ国連大使は「もう十分」と、中途で退席した。国連大使が公式の協議の途中で席を立つのは異例。
アルドゥリ大使は演説で、「米国は一九九七年にすでにイラク再建事業の契約を結んだ」「米英はイラク国民を根絶やしにする戦争を始めようとしてる」などと、米英を非難した。
ネグロポンテ大使は、アルドゥリ大使の演説が続く中、退席。議場の外にいた記者団に対し、「彼(アルドゥリ大使)の言い分をずっと聞いたが、もう十分だ」「もちろん、彼の言いがかりやばかげた提案を受け入れない」などと語った。
ネグロポンテ大使はアルドゥリ大使に先だって演説し、安保理決議一四四一が与えた「最後の機会」をイラクが受け入れなかったことは残念と指摘。さらに、今回の武力行使は合法であり、「単独行動」ではないと主張した。
また、イラクに対する緊急の人道支援を説明した上で、米国が考える戦後復興の原則として、@「占領」ではなく「解放」A大量破壊兵器などの廃棄Bテロ組織の排除C領土保全と安全の確保D経済、政治両面の再建――を挙げた。
二日間の協議では、約八十カ国・組織の代表が演説。武力行使への非難が大勢を占めたが、同時に「人道支援を急ぐべき」との意見も多かった。安保理の理事国では中国とロシア、シリアが、武力行使を「国際法違反」と明言した。