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米英軍、圧倒的武力攻勢と心理作戦を併用

イラク精鋭部隊の降伏交渉が継続

【ワシントン22日横山裕史】米英軍によるイラク軍事作戦は、現地時間の二十日未明のフセイン・イラク大統領および軍幹部を狙ったバグダッド郊外への巡航ミサイル攻撃から始まり、二十一日には「衝撃と恐怖」と呼ばれる巡航ミサイル、精密誘導爆弾によるバグダッドの政府、軍拠点に対する集中空爆が開始された。現地時間午後八時ごろに開始された集中空爆では、B52爆撃機や艦隊からの約六百発の巡航ミサイルを含む爆撃がバグダッドを中心に数百の標的に対して実行され、湾岸戦争を大幅に上回る集中攻撃となった。

 一方、クウェート国境を突破した約二千の戦車を含む米英戦車部隊は、バグダッドに向けて砂漠地帯をほとんどこれといった抵抗なく北上しており、バグダッドまでの約六百`の距離の三分の一近い地点にまで到達している。また別部隊はイラクの南部主要都市バスラへの攻略作戦を着々と進めており、米海軍特殊部隊なども動員されている。

 米英軍は圧倒的なハイテク軍事力による攻撃を段階的にエスカレートさせながら、イラク軍に対する心理的圧力を強め、バグダッドを防衛する精鋭部隊、共和国防衛隊および同特殊旅団の降伏に持ち込もうとしている。すでに二十二日までにイラク軍の約八千人の師団が丸ごと降伏している。亡命イラク人が仲介になって、米軍、中央情報局(CIA)とイラク軍共和国防衛隊幹部との交渉が、大きな犠牲を伴う地上戦を回避し、バグダッドを明け渡すことを目標に進められている。

 フセイン・イラク大統領の消息は依然不明で、米政府内でも同大統領が緒戦の巡航ミサイル攻撃により死亡ないしは重傷を負ったとの見方と、まだ健在であるとの見方が対立している。ただ米軍の空爆により、情報機関施設や軍通信施設などが壊滅的打撃を受け、フセイン大統領や軍幹部が、前線部隊の状況を把握することができない状況に追い込まれていることは間違いなく、バグダッドのフセイン政権およびイラク軍中枢は孤立状態は深まっている。

 米英軍は、西部、北部からもバグダッドへの侵攻を進める計画で、週明けまでには南部の主力部隊が中心となってバグダッド郊外に到達し、バグダッドを包囲する戦いが開始される見通し。バグダッド周辺は運河などが集中しており、攻略は容易ではないと見られており、首都を防衛する共和国防衛隊がどの程度抗戦するかが今後の地上戦の焦点となる。

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