米大統領、イラク攻撃開始を宣言
米英軍、バクダッド空爆
【ワシントン20日三笘義雄】米英軍は、現地時間二十日未明(日本時間同日午前)、イラクの首都バクダッドの空爆を開始した。米英軍は、今後数日間のうちに、イラク軍の主要軍事拠点を集中的かつ大規模に空爆、イラク軍に心理的衝撃を与えて戦意喪失させることを狙うとみられる。
ブッシュ米大統領は、米東部時間午後十時十五分から国民に向かってテレビ演説し、対イラク攻撃の開始を宣言。「米国と世界の危機は回避されるだろう。われわれは自らの自由を守る。他の者にも自由をもたらす。そして勝利する」と述べ、この戦争がイラクの武装解除とイラク国民解放の闘いであることを強調した。
大統領は、戦争が「予想されるより長く困難なものになるかもしれない」としながらも、「戦争を速やかに終わらせる唯一の道は、決定的な軍事力を用いること」と述べ、圧倒的な軍事力できるだけ早い戦争終結を図る考えを表明した。
また、フセイン大統領が、軍や兵器を市街地に配置し一般市民を“盾”にしているとして、「イラクには、ルールもモラルもない」と非難。その上で、空爆に際しては「一般市民の犠牲を食い止めるよう、あらゆる努力をする」と語った。
大統領は「三十五カ国以上が重大な支援をしている」と強調。海・空軍基地の使用から軍隊の派遣まで、各国がそれぞれ「共通の防衛」のため貢献している述べた。
UPI通信が米政府当局者の話として伝えたところによると、対イラク攻撃の第一波は、バグダッド市内にあるフセイン政権幹部の住居を狙ったものだという。フセイン大統領を狙ったとの情報もある。
CNNテレビはこの攻撃について、バグダッド市内とバグダッドの南の二カ所を狙ったものと報道。NBCテレビは、標的はイラク軍の指揮系統で、攻撃にはB1、B2、B52の爆撃機も加わったとしている。そのほか、巡航ミサイル「トマホーク」やF117ステルス戦闘機も投入されたもようだ。
イラク周辺には、米軍二十五万のほか、英軍四万五千、豪軍二千の合わせて約三十万の部隊が展開。米軍機総数の三分の一以上に当たる戦闘機、爆撃機一千機、空母艦隊五艦隊、トマホーク巡航ミサイル装備している三十隻を含む百二十隻の艦船が戦闘に参加している。