決議採決を断念―米英スペイン
安保理に見切り―最悪の幕切れ
【ニューヨーク17日池本拓】イラク査察をめぐり、米英・スペインは十七日午前、先に国連安全保障理事会に提出していた決議案を撤回し、安保理での外交協議を打ち切った。大量破壊兵器という重大な問題で断固とした姿勢を取ることができない安保理に見切りを付けたものだ。昨年秋から続いてきたイラクをめぐる外交協議は、ついに安保理の決裂という最悪の幕切れとなった。
英国のグリーンストック国連大使は、午前十時(日本時間十八日午前零時)からの会合を前に、決議案について「コンセンサスを得るのは不可能だと判断した」として採決の断念を発表した。
米国のネグロポンテ国連大使も、「安保理が決議一四四一を全会一致で採択してから四カ月半近くが経つが、イラクが履行していないのは明らか」と指摘した。決議一四四一は昨年十一月に採択されたもので、イラクに「即時、無条件、積極的な協力」を要求している。
また両大使は、決議案に頑なに反対してきたフランスを非難した。グリーンストック大使は、「ある国は『いかなる状況下でも』最後通告に拒否権を行使すると強調してきた」「われわれの妥協案を、イラク政府よりも先に拒否した」なとと発言。ネグロポンテ大使も、「常任理事国の一つが拒否権行使を明確にしたため、票読みが二の次になった」と、非難の矛先をフランスに向けた。
米英・スペインが提出した決議案は、十七日をイラクの決議履行期限とするもので、英国はこれに六項目の条件を加えた修正案も示した。しかし、フランスの強硬な反対で採決の目途は立っていなかった。