米英、修正案を提出―来週早々に採決へ
「17日にすべて終わる」
【ニューヨーク7日池本拓】米英とスペインは七日、国連安全保障理事会でのイラク査察報告を受け、イラクにとっての決議履行期限を「三月十七日」とする修正決議案を提出した。米国などは来週早々にも修正案を採決に付す考えだが、採択の見込みは薄い。しかし、同案が否決された場合でも、米国は十七日をもって外交協議に終止符を打ち、武力行使を決断する公算が大きい。
「十七日までに、すべてが終わらなくてはならない」「国連はその日、外交の“窓”を閉じることになる」――ブッシュ米政権のある高官は七日、そう語った。
修正案の提出を表明したストロー英外相は、平和的な武装解除には「武力による威嚇」が必要だと力説。イラクが決断すれば、十七日までに決議を履行することは可能と述べた。
だが、七日の時点で修正案に賛成を表明したのは、共同提案した三カ国とブルガリアのみ。「中間派」の非常任理事六カ国は態度を決めていないが、メキシコとチリは賛成に傾きつつあるもようだ。
一方で、フランス、ロシア、中国、ドイツ、シリアは同案への反対を明言。「最後通告は認めない」(ドビルパン外相)とするフランスが、拒否権を行使して葬り去る可能性がある。
形勢は米英にとって明らかに不利だが、ブッシュ政権は強気の姿勢を崩さない。これは「新決議がなくても、武力行使の大義名分は立つ」との確信があるからだ。
安保理での対立が深まる中で、全理事国が一致していると思われる点が一つだけある。それは、イラクが昨年十一月の査察再開以来、「即時、無条件、積極的な協力」(安保理決議一四四一)を行っていないということだ。パウエル国務長官も七日、イラクが決議に従っていないという「基本的な現実」に対処すべき時が来た、と語った。
安保理はイラク問題で十日に再び協議を行い、修正案の採決は十一日以降になるとみられる。