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武力行使か査察継続か―安保理協議

妥協の余地少なく―情勢は最後まで不透明

 【ニューヨーク7日池本拓】国連査察団は七日、イラクの大量破壊兵器査察について安全保障理事会で報告を行う。これまでのところ、イラクの「協力」や査察の効果をめぐる米英、フランスなどの対立が解消される兆しは見られない。両者の立場の違いは大きく、妥協の余地はわずかしかないからだ。

 対立の近因は、決議一四四一をめぐる思惑の違いだ。安保理は昨年十一月、同決議を全会一致で採択した。米英はこの決議を、イラクの決議違反を白日の下にさらし、武力行使につなげるものと位置づけた。一方、フランスなどは、決議に基づく査察を「武力行使を回避する手段」と考えた。

 対立の遠因となっているのは、イラクの「脅威」の認識や世界観の違い、イラクにおける商業権益、欧州や中東での覇権争いという要素だ。

 イラクはこうした対立を見抜き、安保理の分断を画策。査察団の報告をにらみながら、協力を小出しにした。ブリクス委員長も先月末の査察報告で「なぜもっと早期に協力が実施されなかったのか理解し難い」と述べている。

 イラクの査察への協力の動機が米英による武力行使の脅威にあることは、アナン事務総長も、ブリクス委員長も認めている。「戦争」という明確かつ強力なメッセージの伴わない外交圧力には効果がないのは明らかで、単純な査察継続論では、この問題が解決されない。

 米国は、ブリクス委員長らの報告を受けた上で、新たな決議案の採決を来週初めにも行いたい考えだ。決議案採択の目途は立っていないが、米国は決議が採択されない場合でも、武力行使に踏み切る姿勢は変えていない。

 ただ、査察延長派の中心であるドイツやフランス、ロシアなども、今後の対米関係を意識し、自国の「反対」だけが突出することを恐れている。互いに「変節」を疑って、腹の探り合いをしているのが現実。このため、採決の行方は最後まで分からない情勢だ。

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