「完全協力ではない」―イラク新資料で査察委員長
【ニューヨーク26日池本拓】国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は二十六日、イラクがこのほど送付した書簡は「完全協力や大きな前進といったものではない」として、イラクの協力は依然として不十分との考えを示した。国連本部で記者団に語った。
委員長はまた、フセイン政権が武装解除を決断したことを示す証拠はないと述べたが、同時に、イラク側の協力が増しているとの認識も示した。
イラク側は最近、六通の書簡をUNMOVICに送付。生物兵器の廃棄施設で液体が入った爆弾一個が発見されたこと、一九九一年に実施した禁止物資の廃棄に関する新資料が見つかったことなどを報告した。
しかし、ブリクス委員長の二十六日の発言から、現状のままなら来月上旬の査察報告はイラクにとって厳しい内容になると予想される。加えて、イラクが三月一日までに弾道ミサイル「アッサムード2」の廃棄作業に着手しない場合、「武力行使もやむを得ない」という空気が広がる可能性がある。
委員長は、査察に関する定期報告書を三月一日に安保理に提出し、査察をめぐる三十項目の「未解決の問題」などについて説明する。さらに、その翌週には安保理の協議に出席し、口頭で報告を行う。日程は公式には決まっていないが、七日が有力視されている。