ミサイル廃棄を通告へ―国連査察団
試されるイラクの「協力」
【ニューヨーク21日池本拓】国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブキャナン報道官は二十一日、ブリクス委員長がイラクに対し、弾道ミサイル「アルサムード2」の廃棄を求める書簡を同日中にも送付するとの見通しを述べた。廃棄にはUNMOVICが立ち会い、作業を監督する。
廃棄の対象には、ミサイル本体のほか、推進装置も含まれるとみられる。
イラクは、湾岸戦争の休戦条件を定めた安全保障理事会の決議六八七(一九九一年)で、射程百五十キロ以上の弾道ミサイルとその関連主要部品、製造・修理施設の保有を禁じられている。ブリクス委員長は十四日の安保理報告の中で、アルサムード2が禁止ミサイルに該当すると報告していた。
同ミサイルはイラク軍の主力兵器の一つだが、イラクが実際に何基を保有しているかは不明。ただ、国連査察団は、イラクが同ミサイルに使用可能な推進装置三百八十台を不正に輸入していた事実を確認している。
イラクは同ミサイルについて、決議違反の事実を認めていない。この問題は、イラク側の査察への協力を試す試金石となるとみられており、今後の対応が注目される。