ミサイル廃棄を要求へ―査察団
米、イラクの対応を注視
【ニューヨーク19日池本拓】イラクが保有する弾道ミサイル「アルサムード2」について、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は十九日までに、イラクに廃棄を求める方針を固めたもようだ。米CNNなどが同日、国連関係者などの話として伝えたもので、委員長は数日以内に書面でイラクに通告する。
イラクは、湾岸戦争の休戦条件を定めた安全保障理事会の決議六八七(一九九一年)で、射程百五十キロ以上の弾道ミサイルの保有を禁じられている。ブリクス委員長は十四日の安保理報告の中で、アルサムード2が禁止ミサイルに該当すると報告していた。
UNMOVICが調査を依頼した外部専門家によると、アルサムード2の射程は百八十キロ以上という。
しかし委員長はこれまで、ミサイルの処置について、廃棄を迫るのか改造を求めるのか明確にしていなかった。
イラク側は、「試射の際には弾頭や誘導装置を搭載しないため、制限された射程を超えて飛ぶ」と主張しており、決議違反を認めていない。このため、委員長が廃棄を求めた場合、緊張が高まる可能性もある。
米国はアルサムード2を、イラクの決議違反の「決定的証拠」になり得ると考えており、ブリクス委員長の決定とイラク側の対応を注視している。