左翼の損傷、「危険ない」―NASA
シャトル事故で内部文書・米紙
米スペースシャトル「コロンビア」の空中分解事故で、打ち上げ直後に外部燃料タンクからはげ落ちた断熱材の破片で損傷した左翼の状態について検討した航空宇宙局(NASA)の内部文書が明らかになった。米紙ヒューストン・クロニクルが三日付で報じた。それによると、NASAは早い段階から損傷の影響を話し合ったものの、「危険はない」との結論を下していた。
損傷をめぐるNASAの内部文書は、十六日間にわたるコロンビアの飛行の二日目と四日目、十二日目の計三回作成された。二日目の文書では、外部燃料タンク付近から「大きな明るい色の破片」が、シャトルの左翼を直撃し、「白い粉じん」が煙となって上がったとし、画像の詳細な分析が必要と記された。
四日目の文書では、NASAの画像分析の専門家らが、個々のタイルの状態を知るには画像の解析度が十分でないと指摘。技術者チームが一月二十―二十四日にかけ、左翼の損傷の影響を検討した。
十二日目の文書はその検討結果を記載し、耐熱タイルが「広範囲に損傷した可能性がある」と推定しながら、大気圏突入時の影響については「部分的なダメージはあるだろうが、機体が燃え上がるといった危険はない」と結論付けた。
飛行最後の三日間は影響について議論されることはなかったという。NASA幹部は、この結論が誤りだったことを認めた。(時事)