耐熱タイル損傷、事故原因と想定
シャトル事故でNASA
【ワシントン3日時事】米航空宇宙局(NASA)スペースシャトル計画のディットモア部長は三日、テキサス州ヒューストンのジョンソン宇宙センターで記者会見し、一日の着陸直前に空中分解したスペースシャトル「コロンビア」が、一月十六日の打ち上げ直後に外部燃料タンクからはげ落ちた断熱材の破片で左翼を損傷したことについて、「外部タンクがコロンビアを失った問題の根本原因と想定している。それがわたしたちの出発点だ」と言明。その仮説に立って、徹底したデータの再分析を行っていることを明らかにした。
一方、ワシントンのNASA本部で会見したリーディ宇宙飛行局次長も、耐熱タイルの損傷が事故原因の「有力候補」との見方を示した。NASAは左翼の耐熱タイル損傷の実態を機体の残がいやこれまで把握しているデータから再調査し、空中分解との因果関係を徹底的に追究することになった。
ディットモア部長によると、落下した断熱材の破片の大きさは長さ五十センチ、幅四十センチ、厚さ十五センチで、重量は一・二キロ。破片はいったん、機体の下部に当たり、その後、左翼に接触して落下したとみられる。
また、最悪の場合、耐熱タイルが失われた範囲は長さ八十センチ、幅十八センチ程度に及ぶと算定されたという。
リーディ次長は、コロンビアの飛行中に行われた調査では、「飛行の安全に影響を与える問題ではない」と結論付けられたと説明。その上で、「われわれは前に戻って、データを見直す。いきなり(タイル損傷が)事故原因だと飛びつくわけにはいかないが、確かに現時点では有力な候補」と慎重な言い回しに終始した。耐熱タイルの損傷に関するコロンビア飛行中のNASAの判断が、甘かったのではないかとの批判が出る可能性がある。