高熱、金属疲労、制御ミス…米シャトル事故
原因特定急ぐ―NASA
「あらゆる可能性排除せず」
【ワシントン3日時事】米スペースシャトル「コロンビア」の空中分解事故に関して、米航空宇宙局(NASA)スペースシャトル計画のディットモア部長は二日の会見で、直前に機体左側の温度が急上昇した事実を確認した。ただ、この異常がコロンビアの耐熱タイル損傷によるものかどうかは、今後の調査を待つ必要があり、「どんな可能性も排除していない」(オキーフ局長)とするNASAは、回収中のコロンビアの残がいを詳細に分析して、事故原因の特定を急ぐ方針だ。
今のところ原因として考えられている第一の説は、打ち上げ時に外部燃料タンクからはがれた断熱材の破片がコロンビアの左翼に当たったため、耐熱タイルが損傷し、それが原因で大気圏再突入時に一六五○度にまで達する高温に機体が耐えられなくなったというもの。今の時点では、最も可能性が大きいとみられる。
第二は、同じく打ち上げ時の破片接触が、左翼の補助翼に損傷を与え、それが再突入時以降の姿勢制御ミスを誘発。突入の角度が正常よりやや深くなって、降下スピードが増し、耐熱タイルの限界を超えて、アルミの機体が融解したという見方。
そして、第三は、二十二年間の長期使用による機体の金属疲労だ。コロンビアを含むシャトルは昨年夏に燃料管に微細な亀裂が発見され、四カ月間飛行を停止して、修理を施していた。今回が二十八回目の飛行とあって、これまでの打ち上げや大気圏再突入時の負荷の積み重ねが、機体の強度を弱め、ついに空中分解を引き起こしたのかもしれない。
このほか、機内の電気回路でショートが起き、火災を誘発したのではないかと指摘する見方もある。また、ほとんどあり得ないが、たまたま付近を通過していたいん石と衝突したとの説さえある。