米、イラク攻撃に向けた最終局面に
米大統領、31日に英首相と会談
【ワシントン30日原田正】ブッシュ米政権は、大統領の一般教書演説を受け、イラク攻撃を準備していく数週間の「最終局面」(大統領報道官)に入った。ブッシュ大統領は三十日、ホワイトハウスでベルルスコーニ伊首相と会談し、三十一日にはキャンプデービッドの大統領山荘でブレア英首相と会談する。来週五日にはパウエル国務長官が安保理に非機密化された情報を開示する予定で、早期武力行使に反対する仏独などに再考を促す一方、イラクに強い圧力をかけていく構えだ。
フライシャー米大統領報道官は二十九日の会見で、「われわれは今、最終局面に入っている」と述べ、外交のための短い期間が残されているだけだとの認識を示した。
米政府当局者によると、ブッシュ大統領は数週間後にはイラク攻撃を決断する意思を固めている。米政府筋がワシントン・ポストに語ったところによると、米政府は、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長が安保理に再報告する二月十四日までの期間を、国際的支持拡大と軍事的準備のために活用するだろうと語っている。
ブッシュ大統領は二十九日、ミシガン州を訪れて演説し、「私はサダム・フセインを封じ込めてはならないと考える。セラピー(治療)が彼の悪い心に何か変化をもたらすと期待してはならない」と述べ、封じ込め論を主張する仏などをけん制した。
ブッシュ大統領は二十七日、スペインのアスナール首相と電話会談を行っている。伊英両首脳との会談を経て、来週は安保理に議席をもっている国の首脳と電話会談を行うほか、米政府高官も各国に派遣する予定だ。
パウエル国務長官は来週五日、安保理に対し、イラクが大量破壊兵器を隠匿し、また、アルカイダとの結びつきをもっていることを示す情報を開示する。同情報は会話傍受、亡命者、拘束された者からの証言、輸入記録などを含むとみられている。
パウエル国務長官とラムズフェルド国防長官、米中央情報局(CIA)高官は、米議会に対する情報の説明を開始。二十九日には約百人の下院議員に対し、イラクとアルカイダとの関連を示す情報を説明した。
説明を受けたキャロライン・マロニー下院議員(民主、ニューヨーク州)は「イラクとテロ組織、アルカイダとの結びつきは一層はっきりしたものになった。彼等は具体的な証拠をもっている」と語っている。
一方、マイヤーズ米統合参謀本部議長は二十九日、少数の米兵がすでにイラク北部に入っていることを初めて明らかにした。