査察は当面継続―焦点は「いつまで」
米「決断の時は近い」
【ニューヨーク29日池本拓】国連安全保障理事会は二十九日、イラクの大量破壊兵器査察に関する非公式会合を開き、二十七日の査察団報告について協議した。安保理では、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長による二十七日の報告を契機に「議論の性格が変わった」(英国連大使)。これまでのところ安保理は、@イラクに積極的な協力を求めるA当面は査察を継続する――ことで一致しているが、議論の焦点は「いつまで査察を続けるか」に移った。
「決断の時は急速に近づいている」――。米国のネグロポンテ国連大使は同日、記者団に対し、外交的解決のための時間は間もなく尽きると述べた。大使は「具体的な時間表はない」とする一方で、「事態は急を要する」と指摘。今後の数日間が協議のヤマ場との見方を示した。
米国とともに対イラク強硬派の一角を占めるスペインのアリアス大使は、「イラクが進んで協力しなければ、査察が成果を上げられるか疑問」とし、現状なら査察は「短期」延長で十分との考えを示した。
これに対して、フランスのドラサブリエール国連大使は「決意を持って査察を進めなければならない」とし、十分な時間をかけて査察を尽くすべきと強調した。ロシアや中国、ドイツ、シリアなどの各国もこうした考えに同調した。
安保理は二月十四日に、改めて査察団から報告を受けることになっている。