核開発「確認できず」―エルバラダイ事務局長
確認には数カ月必要
【ニューヨーク27日池本拓】国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は二十七日午前、国連安全保障理事会に対し、イラクの核開発に関する査察について公式報告を行った。事務局長はこの中で、「これまでの査察では、核兵器開発の継続を示す証拠は見つかっていない」と報告。その上で、開発計画が存在しないことを確認するために「二、三カ月」必要との認識を示した。
事務局長は、イラク当局者の立ち会いなしでの関係者の聴取が、いまだ実現していないことを指摘し、これが「制限要素」になっていると述べた。
イラクが調達した特殊なアルミニウム管について事務局長は、通常兵器への利用が目的とみられると語った。当初はウラン濃縮のための遠心分離器に用いられるのではないかという疑惑があったが、そのままでは遠心分離器には使えないという。こうしたアルミ管の入手は安保理決議で禁止されている。
また、イラクがウランを輸入しようとしていたとされる問題については、「十分な情報がない」とし、今後も調査を続けると語った。
報告によると、IAEAはこれまでに、衛星写真で建設・改造が確認されていた核関連施設への査察のほか、イラクの申告書の分析、河川や湖沼の放射性同位元素の記録などを行ってきた。