米、査察の延長案提示を検討
【ワシントン25日原田正】二十五日付の米紙ワシントン・タイムズは、ブッシュ米大統領は二十八日に予定されている一般教書演説で、イラクが大量の大量破壊兵器(WMD)を保有しているとして脅威を強調する一方、ブッシュ政権は査察の延長を許す案を国連に示す方向も検討していることを話す見通しだと報じた。
ただ、同案提示の決定は、二十七日に予定されている国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)の安保理報告でどのような証拠が示されるかや更なる査察が生産的になるかどうかに依存するという。
今週初めの安保理の協議で仏は、イラクに対する国連査察の二カ月延長を主張、米英と平行線をたどっていた。UNMOVICの安保理報告を控え米国が柔軟姿勢に転じたのは、上院共和党有力者の影響も大きいとみられる。
ルーガー上院外交委員長は二十四日、パウエル国務長官、ラムズフェルド国防長官と会談した後、「査察は続けられるだろうと考える」と語っている。また、共和党中道派の有力議員ヘーゲル上院議員もブッシュ政権に対し強い同盟なしに戦争を急がないよう主張していた。
また、国連査察を一月末で打ち切らせる必要がない軍事面での理由もありそうだ。二十五日付の米紙ワシントン・ポストは米軍事筋などの話として、米軍は主要な部隊の湾岸地域派遣を開始したばかりであるため、米地上軍の攻撃態勢が整うのは二月下旬から三月上旬になると報じた。 フライシャー米大統領報道官は二十四日、イラク側が国連査察団から聴取要請のあったイラク人科学者六人が「単独聴取」を拒否したと明らかにしたことについて「容認できない」と述べ、「拒否はイラクが何かを隠している証拠だ」と強調した。
同報道官は「交渉の問題ではない。協議の問題ではない。サダム・フセインに選択肢はない」とし、イラクに対し、遅滞なく単独聴取を実施させるよう要求した。