イラク申告書に問題―米国務長官
今週後半に評価結果発表
【ワシントン16日時事】パウエル米国務長官は十六日、日米両国の外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)会合後の記者会見で、イラクが国連に提出した大量破壊兵器開発計画に関する申告書には「問題がある」と言明した。ブッシュ政権高官が申告書に関する評価を公式に表明したのは初めて。
同長官は詳細には言及しなかったが、「国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)や国際原子力機関(IAEA)、国連安保理常任理事国とも『問題』を協議している」と指摘した。
ただ、同長官は申告書の分析・議論は継続中だとも述べ、ブリクスUNMOVIC委員長が十九日に申告書に関する「予備的評価」を行った後、今週後半に米政府の最終評価結果を発表する考えを表明。ホワイトハウス当局者も、週末までに何らかの発表があるとの見方を示しながらも、ブッシュ大統領自身が発表するかどうかなど詳細は未定だと述べた。
これに先立ち、フライシャー大統領報道官は、イラクによる申告書の修正は認めないと強調、これに基づきイラクの重大な国連安保理決議違反があるかどうかを認定すべきだとの認識を示した。
米政府は既に、申告書は一九九八年に査察官がイラクを退去した時点で所在不明だったマスタードガスの砲弾などの行方に触れていないほか、最近の核開発疑惑に関する説明もなく、「重大な申告漏れがある」との判断を固めている。米政府はこれを裏付ける「証拠」を安保理に提示し、イラクによる決議違反を認定するよう求めるとみられる。