イラク申告書、国連本部に到着
常任理事国には原本開示
【ニューヨーク9日池本拓】イラクが提出した大量破壊兵器の開発計画に関する申告書が八日夜(日本時間九日午前)、ニューヨークの国連本部に到着した。申告書を受け取った国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)は、生物・化学兵器とミサイルの開発に関する部分の確認作業に入った。
申告書はウィーンにも運ばれ、国際原子力機関(IAEA)が核開発に関する部分の分析を始めている。
両機関は、まずアラビア語の個所を英語に翻訳する一方、公表されれば大量破壊兵器の製造・拡散を助長しかねない情報の削除を行った上で、安全保障理事会の理事国に開示する。
両機関はさらに、申告内容を過去の査察結果や各国が収集した情報などとも照合する。安保理決議は「虚偽の申告や記載漏れ」を、軍事制裁を正当化する「重大違反」とみなしているため、作業は緊張した空気の中で進められている。
一方、安保理は八日深夜、米英仏ロ中の常任理事五カ国に対しては申告書の原本を開示することを決めた。これにより五カ国は、二つの機関とは別に申告内容を分析することが可能になり、米国は申告書の問題点を洗い出す作業を急ぐとみられる。
UNMOVICのブリクス委員長は、取り扱いについて十日に改めて理事国と協議する。