強制査察か武力行使か/米の対イラク新決議草案
【ニューヨーク2日時事】イラクの大量破壊兵器の査察問題に絡み、米国が作成した国連安保理決議草案の全容が二日、明らかになった。草案は、大統領宮殿を含むあらゆる施設を完全に査察するため、査察団に強力な権限を持たせ、必要な場合はいつでも武力行使に踏み切れるよう定めた厳しい内容となっている。
時事通信が入手した草案全文によると、決議案は、採択から三十日以内に大量破壊兵器開発計画の完全な申告書を安保理に提示し、あらゆる施設への即時、無条件、無制限の査察を受け入れるようイラクに要求。事務総長がイラク側に通告してから七日以内に受け入れ回答がない場合や、履行の過程で違反があった場合は「あらゆる必要な措置を取る」としている。
また、査察の実施に当たっては、(1)査察官を護衛する治安部隊の同行(2)飛行禁止空域や立ち入り禁止区域の設定権保持(3)無人偵察機を含む航空機の自由な利用と着陸(4)常任理事国の査察団への要員派遣−など、イラク側の強い反発が予想される厳しい要件も盛り込まれた。
米国は安保理理事国に非公式に草案を提示し、水面下の調整を進めているが、武力行使容認の文言にフランスやロシアなどは難色を示しており、決議案の討議は難航が予想されている。