イラク査察準備には5カ月必要
国連査察チーム責任者
【ロサンゼルス14日宮城武文】ブッシュ米大統領が国連でイラクの大量破壊兵器開発に伴う軍事行動の必要性を訴えた演説の翌十三日、大量破壊兵器国連査察チームの責任者はイラクが査察チーム入国を認めたとしても、実際の査察開始までには準備期間として四カ月から五カ月かかるだろう、との見解を明らかにした。ロサンゼルス・タイムズ紙などが報じたもので、早期の決断を求めているブッシュ大統領としては、イラクの国連査察団入国許可問題は、現在の対イラク軍事行動路線にはほとんど眼中にないことを浮き彫りにしたものとなった。
チーム責任者のハンス・ブリックス氏はスウェーデン人の軍縮専門家で、国際原子力機関(IAEA)の責任者をかつて務めたこともある。査察が許可されれば、炭疽菌と核開発についての調査をまず行うことになるだろうとしながらも、イラクが実際に十分な軍縮措置を取ったかどうかを結論づけるには「一年はかかるかも知れない」と述べた。
イラクの大量破壊兵器問題で、「早急な解決を望むのは非現実的」と、性急なブッシュ大統領の要求に批判的な立場を姿勢を示している。
パウエル米国務長官によると、対イラク問題の国連決議には、イラク側が大量破壊兵器破棄問題で一定期限以内に行うような内容を盛るように求めている。
九〇年代には査察問題でイラク側の揺さぶりにあい、結局査察に失敗しているが、今回もフセイン大統領は突然、査察受け入れを表明し、巧妙な駆け引きを演じてくるかも知れないと、同紙は欧州国連代表の見方を紹介している。