米の単独行動をけん制―アナン総長
【ニューヨーク12日時事】第五十七回国連総会の一般演説が十二日午前十時(日本時間午後十一時)、ニューヨークの国連本部で始まった。アナン事務総長は開会に当たり、「国際の平和と安全への幅広い脅威に対する武力行使を正当化できるのは国連しかない」と述べ、単独でのイラク攻撃も辞さない構えを見せている米国をけん制した。
アナン事務総長は冒頭、「きのう(11日)のことを振り返らずに討議を始めることはできない」と米同時テロ一年に触れた上で、テロ撲滅の戦いは「多国間の枠組みを全面的に活用しなければ成功しない」と強調。名指しこそしなかったものの、米国に単独行動を慎むよう強く求めた。
また、イラクのフセイン政権に対しても、大量破壊兵器の査察受け入れなど、関連安保理決議の受け入れを改めて要求。「拒否し続けるなら、安保理はその責務を果たさなければならない」と警告した。このほか、中東、アフガニスタン、インド・パキスタン情勢を緊急課題に挙げ、各国指導者の団結を求めた。
初日はブッシュ米大統領やパキスタンのムシャラフ大統領、アフガニスタンのカルザイ大統領らが演説。小泉純一郎首相は十三日午前に登壇する。
米同時テロ事件から丸一年の九月十一日の翌日開始となった今回の一般演説では、米国がイラク政権打倒に向けた姿勢を強める中、テロ撲滅で結束してきた国際社会の協調を維持できるかどうかが焦点となる。