米最大のイスラム組織が平和祈祷集会
「暴力でなく神の言葉による解決」訴える
【ロサンゼルス11日宮城武文】昨年の九月十一日に起きた同時テロの一周年を記念して全米で追悼集会が行われているなかで、全米最大のイスラム組織であるモスレム米協会(会員二百五十万人)は指導者であるW・D・モハメド師の指導の下に全米のモスクで「平和祈祷」集会を開いた。
同時テロ事件以後、米国のイスラム教徒に対する非難と差別が強まっているが、本来のイスラムの教えはテロとは無関係であることを強調し、「暴力ではなく神の言葉による平和解決」が訴えられた。
モハメド師の右腕で南カリフォルニアでイスラム組織の指導的立場にあるT・アンサール・アキル師は世界日報社のインタビューに答えて、「自爆テロや無実の人を巻き込むテロリズムはコーランの教えのどこにも正当化されていない」と説き、「テロリズムは社会的、政治的、経済的フラストレーションによってもたらされたものだ」と指摘した。
若者を自爆テロに仕向ける過激な宗教指導者がいることについては、「立場を悪用している」と非難し、ごく少数のこうしたグループがいることで、イスラム全体が正しく捉えられていない現状にも苦言を呈した。
イスラムの基本的教えについては、「復活の日」に正しい行いをした者は神から良き報いを受け、悪しき行いをした者は、罰を受けるものだ、と説明し、キリスト教などと基本的価値観に相違はないことを強調した。
また、ブッシュ政権の対イラク軍事行動については、米国が「世界の平和の守護者」としての役割を持っていることを認めながらも、軍事行動によっては現在の問題の解決は出来ないと指摘した。アキル師は今月二十日に国連で行われる超宗教超国家世界平和連合の会議に参加し、政治家主導で決定がされてきた国連で宗教指導者がもっと役割を果たせるようにする具体案の作成に関わることになっているが、世界の政治、宗教指導者が一堂に会して、ブッシュ大統領やフセイン・イラク大統領にも「神の言葉による平和解決」を示せるよう努力している、と語った。