米大統領、決意と忍耐を改めて求める
全国民向け演説
【ワシントン11日原田正】ブッシュ米大統領は十一日午後九時過ぎ(日本時間十二日午前十時過ぎ)、ニューヨーク湾のエリス島で全国民向けのテレビ演説を行い、「正義が全うされるまで、われわれは心が和らぐことはない」と対テロ戦争を勝ちぬく必要性を強調、同時テロ一周年の一日を締めくくった。
自由の女神像のあるリバティー島の隣に位置するエリス島は、一九五四年までの約六十年間に多くの移民が入国検査・検疫などを受けた“米国人の原点”と言える場所。旧入国検査・検疫所は移民博物館となっている。
大統領は演説の中で、テロで犠牲になった人々への哀悼の意を改めて示したうえで、「わが国への攻撃は、われわれに一つの国家を形成させているものへの攻撃だった。われわれの一人一人の生命は、われわれが自由で平等に生きるように願われた創造主からの贈り物だから、われわれの命が貴重なものだというのは、わが国民の最も深い確信だ」と強調した。
そのうえで、大統領は「われわれは、テロリストや圧制者が大量殺人兵器で文明を脅かすのを許さない」と述べるとともに、「正義が全うされ、安全が確保されるまでわれわれは心が和らぐことはない」と言明。
「明日は十二日だ。歴史的な日は過ぎ去り、任務は続く。自信をもとう。わが国は強い。わが国の大義は、わが国以上に大きい。われわれの大義は、人類の尊厳と自由のためなのだ」と述べ、長く続く見通しの対テロ戦争に向けた決意と忍耐を改めて求めた。
これより先、ブッシュ大統領は午後五時前に、世界貿易センター・ビルが崩壊した跡地グランド・ゼロを訪れ、ローラ夫人とともに献花。遺族を慰労した際には、涙ぐむ場面も見られた。